コロナウイルス流行下の2020年4月、政府から2枚のガーゼ製マスク(通称アベノマスク)が260億円かけ全世帯に配布されました。
その品質の悪さや政府の対応の悪さから批判が集まり、国民の不安がつのりました。
そんな状況をラッパー達はいち早く曲に残しています。
NORIKIYO『だいじょうぶかぁ?』
死んで眠ってる靖国にゃ
マスクを2枚とか出す国は
どうやら命を安く見た
オリンピックより安く見た?
みんな思ってる “だいじょうぶだぁ”って
今こそ彼にさ言って欲しい
権力や体制、政府に対抗し、弱者側の代弁者となるラッパーらしい姿を見せるNORIKIYO。
このリリックは、コロナが終息したとしても色褪せることがないでしょう。
般若『インダハウス』
ダチと会ったら握手したい
ノリでギャルにハグもしたい
この事態 軽く見ない 震える
マスク2枚?
ラッパー随一のスピード、レスポンスの速さを持つ般若は、いち早くステイホームを呼びかけました。
毒っ気とユーモア、悪ノリのバランスが絶妙な曲です。
Donatello『TOKYO DRIFT FREESTYLE』
打倒とRich I got two Brians
ワクチン独り占め 悪代官
俺いつの時代もプロらしく居たい
布マスク2枚の黒幕知りたい
「布マスク2枚の黒幕知りたい」の韻は無駄が無く、風刺も効いていて完璧です。
Donatelloらしい上手さがあります。
OMSB『Naruhodo』
汗水垂らしたmoney tax
お返しはマスク2枚もういいっすいいっす
よくわかりました
あまり人の事舐めない方が良い
ok ok そゆことで ok ok
フラストレーションをカッコよく昇華する天才OMSBによる半ば諦めの入ったリリック。
すごく共感できる怒りのボルテージです。
¥ellow Bucks『PANDEMIC feat. OZworld 』
¥ellow Bucks ヴァース
国のトップも馬鹿を
さらさずに済むのに気づけばおっ広げ
布マスク2枚 流行語大賞
Califronia weed 2グラムだったら言う事ないよ
ウイルス消えたら乾杯
もちろん片手に『コロナ』
何より言いたい言葉は
「大変だったあの頃な。」
R.I.P COVID
OZworld ヴァース
当たり前ってすげえなって
マジで改めて感謝してる
マスク2枚すらも
ケツが拭けるからありがたい
この曲では¥ellow BucksとOZworld共に、マスクについて言及しています。
ストレートな批判ではなく、ユーモアや生き様が強く現れる言葉選びをしています。
10.010『ステイ』
X-haze,れと,Ahosの2MC1トラックメイカーからなる「10.010」
韻とラジオネタが密に詰め込まれた最高の一曲です。
「リトルトゥース」とは、オードリーのオールナイトニッポンのリスナーを指す言葉です。
そしてこのリリックは、餓鬼レンジャー『Monkey 4』からの引用で、「衣・食・住」を「リトルトゥース」と言い換えています。
マスク2枚で自粛を守るリトルトゥース
つまらん日々に一工夫10.010『ステイ』
皿2枚とマイクで守る「衣・食・住」
つまらん日々に一工夫餓鬼レンジャー『Monkey 4』
まとめ
こうやって振り返ってみるとラッパーの言葉は、その時々で人の心の支えになっていることが分かります。
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