日本語ラップクラシックである STUTS『夜を使いはたして feat. PUNPEE』にて、アウトロでこんなフレーズがあります。
今ここにいないダチ公のために
親父のために
あの大きな朝焼けを見てるのかも
“今ここにいないダチ公のために” 元ネタ
このフレーズはアメコミ『WATCHMEN』を経由した Elvis Costello『The Comedians』の引用です。
『WATCHMEN』にて、元ヒーローの「コメディアン」の葬儀のシーンがあり、この章のラストはElvis Costello『The Comedians』の歌詞で締めくくられます。
そこで「Absent Friends」を「ここにいないダチ公」と翻訳しており、PUNPEEはこれを引用したと思われます。
『WATCHMEN』は原作アラン・ムーア、画はデイブ・ギボンズ、翻訳は 石川裕人,秋友克也,沖恭一郎,海法紀光 になる名作です。
PUNPEEとWATCHMEN
PUNPEEというラッパーを形成する要素に「アメコミ」があり、その中でも『WATCHMEN』は大きな影響を与えていると思え、PUNPEE作品の様々な場面で登場しています。
アルバム『Modern Times』のジャケット左下に写る『WATCHMEN』単行本。
『お嫁においで 2015』にてロールシャッハ のマスク柄Tシャツを着るPUNPEE
『タイムマシーンにのって』MVに写るロールシャッハっぽい人物。
『サマー・シンフォニー Ver.2』MVにて『WATCHMEN』を読むPUNPEE
↓なんか難しい事があるとWatchmenていうアメコミをいつも読むんだけど「恒星から放たれて、いま自分達がみてる光は三葉虫に贈られたウィンク」て言うシーンがあって仙人掌君が同じような事いってたなと思いだして作った。「誰も知らない流れ星の行方、燃え尽き光 放つ何光年前?」って所。P
— PUNPEE (@PUNPEE) July 2, 2014
『宇宙に行く』のリリックにて『WATCHMEN』のストーリーを盛り込むPUNPEE
エイリアン達がもし 襲ってくれたら
地球はひとつになるかもしれね
そんじゃクラウドファンディングでも立ち上げて
でっち上げ宇宙人作ろうかしらPUNPEE – 宇宙に行く
まとめ
PUNPEEと『WATCHMEN』の関係を考察すると切っても切り離せない存在でした。
『WATCHMEN』は名言が多く、ドラマ版も名作だったので今後もPUNPEEの楽曲に登場するのが期待できます。
個人的には「熱力学的奇跡」や「35分前に実行したよ」のセリフが大好きです。