【韻考察】DJ KRUSH – 云/鬼　呼　生　-たま　よび　いく- feat. 志人

これまでの韻考察記事史上、一番しんどかったです（笑）

複雑に入り組んだ韻、変幻自在なフロウ、暗号のようなリリック。

私はこの曲のほんの一端しか理解できないのかもしれません。奥が深すぎます…

個人的に感動した韻として、「好色ずくめの 動植物園の」の韻。言葉の組み合わせが独特で好きです。

もう一つは、「受験戦争にすべてを」の韻です。自然な並びなのにとても固い韻。

「曇(どん)より澱(よど)んだ心の大空
ぼんやり眺めて感(かま)けて怠(なま)けて
沃雑撃(うんざり) 踏ん反り返って分捕(ぶんど)る
鈍(なまくら)に編(だま)くらかされて堪(たま)るか
本当か真言(まこと)かどうかも判(わか)らん
音頭におんど等踊らされてら
とんでもねぇ事しやがったな
御山(おんやま)トンネル掘ったの誰や!」

顔面半分隠した人間共
がっぷり四つ出来ず炙り出されて
安全神話のドーランを塗って
三途へ逃げども逃げども
誰も居らん豆を放卵
好色ずくめの動植物園の
艦の中に閉じ込められたか

「鬼は内福は外」

アクリル板越し蘭菌根クローン
隔離されたアフリカゾウ
罪なき麻の花も組み換えの種も
売り買いされる筋合いはなく
国益の為に故郷を追われて目的知らず
に此処に居るのは
シンドラーリストラ
受験戦争にすベてを捧げた君と似ていた

殺数されに生まれてきた
殺数しに生まれてきた
血も涙もないい・の・ちは
此の世に一欠片も無いはずで
死を蔑(ないがし)ろに生き
生が死を背負わんのなら
地球も津涙を流すし
地をお揺るがし
潮をおお滾らす

弱肉強食ピラミッド世界で
生き抜く法則忘れて冒流
暴カシーンを沢山拡散
指先一つで落とした爆弾
より高く積み上げ駿(やす)く済ます
い・の・ちの価格
「その指先一つで風を詠むんだよ人間さんよ」

危篤突如下ル通達
免レ(間抜かれ)得ず/(スラッシュ!)空白の朝
来るはずが狂ッた夜に堕つ文末の。
劈く(つんざ)く血で打つ・故、句点(黒点)に平伏す
僕のイ(ニンベン)を木偏(キヘン)に帰依(消え)し -樸-
欲望(暴)力の濁(° )祈(はつ)る彫刻刀を研ぐ
朴を納々(とつとつ)とト(ぼく)す
盲(めし)いり捻(ね) じ切るよう彫る
出発(でっぱつ)の刻翔べ千羽鶴
吽(うん)

「何時迄待っても死神は来ない
アスファルトの上の君達は
生きながらにして死んじまったんだろうか?
足跡が付かないこの道は
位牌(いはい)の山と
碑(いしぶみ)の上を削って出来た傷
今日は残りの人生のはじまり
さあ生き方用意」
小さい私霊(たま)渡し
痛み引いたら鹿鹿角何本
銀河の高原大川越え
鬼らと大縄跳び独楽(コマ)回す

何時迄待っても死神は来ない
アスファルトの上の君達は
生きながらにして死んじまったんだろうか?
足跡が付かないこの道は
位牌(いはい)の山と
碑(いしぶみ)の上を削って出来た傷
今日は残りの人生のはじまり
さあ生き方用意
言っただろ人の噂は七十五日もなく三日だぞ
何にも気にするな夢だけ見て歩こう
この焼け野原の上を祖父様祖母様と
手を繋いで遺影を懐いて
戻ろう踊ろう鼓動
ちきゅうのをと

透明な生命亡霊の号令
明滅する恒星の光源は尾根を越え
今まさに消えかかる風前の灯火の元へ

轟けこの声よ此ノ世ノ諸友へ

応答せい音で踊れ元へ戻れ
灯せ挙れ九重の炎へ
骨ひらうよう語り繋ぐ層
時計奴隷放免し開け喉仏
云(うん)
ヤレー(遣れ)吸

此の世も疾に終わりがけと
おいおい泣いとるそこの糖魅(ちみ)
容易に死なすなちょいと待て
恩に着ますわ本日は
死児の齢(よわい)も友と知る
朱鷺(トキ)の如き尊き日
詩で迎え撃て船出
鬼と暮らせくさめ (嘘)くらえ

機械引っ叩(パタ)いてッ痛い
ひっ(筆)かき(書き)傷がつかん野(の)に
砂利み血路ち・がいっぱいに溢れ出てって
手のひらに直に刻ゃむ忘れ形見施餓鬼刺す青
ピカッ一回否✔️二回ひきしゃく
灼熱の火球作裂
津なみだが饗(さら)ッたーサラバ
(波涙然らば去らば曝ーんばら)
半裂(ハンザキ)合体布草履
左右なし御婆ぁの祈り
明日なろう(翌槍)桧(火ノ木)

ねえ鬼さん此方(こちら)の方へ
目覚ませやこんにゃろーめ
天高々藁束を打(ぶ)って
注連縄(しめなわ)を結い直せ エンヤラヤ
えい(鋭)人間逃げたら襲うぞ
年柄年百喧嘩は止めだ
虎の威を借る狼(オオカミ)遣り切れん
この紙切れ綺麗に噛みきれ