次郎(仮名)『罠』韻考察

『罠』は流行を型にはめたスタイルが横行する状況を嘆き、それとは一線を画す韻、秀逸な言葉の組み合わせ、ストーリー展開を魅せる曲です。

HIPHOP最先端のスタイルがTrapということでダブルミーニングにもなっています。

この曲では一本太い筋として「風刺の効いた比喩やDis」のリリックで構成されており、1ヴァース目・2ヴァース目前半は韻が色んな所に掛かった複雑なリリックになっています。

どことどこが掛かっているかは脳では理解出来ませんが、耳はずっと気持ちいい凄く作り込まれたリリックです。

倣えじゃなチャドウィック学べケンドリック習え
ちゃんと聴けるフローけれどリリック意味なら無え

そして2ヴァース目後半、全てのリリックが [ a a i a a i ] の韻で構成されています。

ラストは怒涛の [ a a i ] の畳み掛け、これだけ韻を畳みかけても文章に不自然さはなく、むしろ風刺のキレが上がっていることに驚きです。

堅い 型に 嵌まりあまり 当たり 障り が無い 浅い
中身 が「神 懸かりだ?ハイ黙り なさい
ダサい 紛い なら聴 かない

なにより凄いのが、ヴァースは唯一無二のワードチョイスでバシバシ踏んでいるのに対して、Hookは言葉の発音を伸び縮みさせて韻として機能させるという全く違うスタイルを魅せています。

これはTrapの楽曲でよく使われる踏み方で、ただ最先端を批判するだけでなく、最先端のスタイルを自分のものとして昇華して魅せている抜かりなさに鳥肌が立ちます。


流行りのハマどころか
逆に 罠にハメる言葉
トレンドがどうこう? 誰かの動向
お前は何処? 俺なら此処だぜ

お待ちかね
やれ能書き垂れだけ 垂れガキ
抱き 飽きたら捨てるカキタレ程度のスタイル一緒にするな
との意思をリスナー伝える

斯くして、
杓子 定規の一線と 上記の一線を画し常軌を逸する作詞

各自状況を一把握し空気を
消化な気持ちの発露を 抑え込む同調圧力
盗聴・監視の諜報活動に従事する有象 無象 が集う
その数相当な烏合の衆たちの表情は虚ろ
彷徨う 三枚舌外交低 ダブルスタンダード
水面下で配備されてく大陸間弾道
日和ったら最後。具材にされサンドウィッチ
予定調和的 満場一致賛同
意識過剰
一々反応を気にし 顔をイジり倒す、薄幸八方美人
雌伏の「人」を解き放ち、至福の一時
歯無しナンシーちゃんよりにならないんなら、
八百屋に乗り込んで張っ倒す長兵衛。

Hatだけでなく胸を打つハッとする表現

流行りのハマどころか
逆に 罠にハメる言葉
トレンドがどうこう? 誰かの動向
お前は何処? 俺なら此処だぜ

倣えじゃなチャドウィック学べケンドリック習え
ちゃんと聴けるフローけれどリリック意味なら無え
主義主張無しの自称アーティスト何すんの
大衆迎合?いいや、PE S.W.A

可哀想馬鹿に物 分かり良
罷り通 長い物巻かれる風見鶏よ

変わり者呼ばわり怖がり、その
我が身と 周りの人とを推し秤よりも
他に代わりのない 唯一人の“私”を見ろ

hahai
また巷に マラリア並みまさに 流行病
若い盛り から 俄かに罹りヤバイ
騒ぎ回り バタリ バタリ
只 着飾りサマにはなり かなり話題 攫い
だが未だに やはり形 ばかり だな
見習い 辺り が書い た歌詞 か何 かかい?(アーイ?)
堅い 型に 嵌まりあまり 当たり 障り が無い 浅い
中身 が「神 懸かりだ?
ハイ黙り なさい
ダサい 紛い なら聴 かない
更に は やり 汚い やな柵 躱し
流し た涙は力に 替わり
洗い 浚い 語り 明かし たら字 余り か。 難い 

 

 

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