SHUREN THE FIRE – My Words Laugh Behind The Mask
THA BLUE HERB RECORDINGSより2003年発売。廃盤となっている名作でCD・アナログ共、高価で取引されています。
SHUREN THE FIREは札幌在住のラッパー・トラックメイカー・フル−ト奏者で、MIC JACK PRODUCTIONの脱退などを経て、現在は研究職に就きシーンの表舞台からは身を引いています。
SHURENの1stアルバム『My Words Laugh Behind The Mask』は「ジャズの再構築」をコンセプトに制作された、サンプリング音に生演奏を重ねた唯一無二のJAZZ HIPHOP。
即興性の高いJAZZのトラックに調和したSHURENのラップは、なめらかで詩が美しい。
見つめられと俯く君は俺の手を取り静かに笑う
あなたと二人宇宙で迷子 あなたが好きだ宇宙で一番Space Radio リリックより
加えて1stアルバムらしい怒り・爆発力を孕んだ言葉の力を感じます。
元はTHA BLUE HERBに見出されたSHUREN THE FIREはこのアルバムをキッカケに爆発的に全国からの支持を得て、北海道を象徴するアーティストとなりました。
SHUREN も知らず
「北海道の音楽は…」
とか語ってくんだよ アホだからglitsmotel (HANG × 唾奇)「i Believe」リリックより
HANG×唾奇 – glitsmotel
2017年人塵製作所より1000枚限定で発売され即完売。
上述したリリックの曲『i Believe(prod.Sweet William)』や言わずと知れた大名曲『ame。feat.MuKuRo』や『Made my Day』の元となる曲『SpEEdE Remix』、LP盤にはJambo lacquerとの共演曲『B面』など名曲揃いのアルバムです。
唾奇とHANGのシンパシーの合ったラップが印象深く残る作品です。
2人のラップは等身大でストレートに表現されます。
感謝や愛を歌えば温かみ溢れるリリックになり、不遇や逆境を歌えば裏にある信念が見えます。
リリックにラッパーの人間味が強く現れている素晴らしい作品です。
BUDDHA BRAND – 病める無限のブッダの世界 BEST OF THE BEST (金字塔)
BUDDHA BRANDのこれまでのベスト・トラックと新曲からなるCD2枚組・31曲を収録した作品
ブッダの立てた金字塔は現在も眩しく光り輝いています。
『人間発電所』『ブッダの休日』をはじめとする数々の名曲達と、作品全体の空気感と流れを決定づけるドープなインスト曲。
サンプリングを用いてトラック制作を行うDev Largeの並外れたディガー精神と熱意を伺うことが出来ます。
ラップに関では、NIPPSの天才的なワードセンス、CQの突飛な言葉の組み合わせ、Dev Largeのスキルフルな語感の並びなど三者三様の魅力が詰まっています。
THA BLUE HERB – THA BLUE HERB
常に新しい挑戦を続けているTHA BLUE HERBが2019年に発売したセルフタイトルの〇thアルバムはCD2枚組、全30曲、客演なしという衝撃の作品です。
1曲ずつ格別なトラック、ライミング、メッセージ性を持ったストーリーであり、それがアルバム中で布石になっていたり、展開したり、あるいは別視点でのストーリーになっていたりと作品としての重厚感が凄まじいことになっています。
シーンの中ではレジェンドの位置づけに居るTHA BLUE HERBが今作で協調した言葉は「折り返し地点」
BOSSはLIVEのMCでも「今が一番キレキレの状態」と語っているほど、進化し続けているグループです。
このアルバム以前の作品はサブスク解禁していることもあり、これまでの軌跡を辿れ、「折り返し地点」となる驚異的な作品を体感し、これからの進化をリアルタイムで追えることになるでしょう。
降神 – 降神
志人となのるなもないによるユニット降神の1stアルバム復刻版
日本語を扱ったラップとしとて最上級のアルバムです。
その美しくて詩的な描写表現はおとぎの世界へ連れられた感覚になります。
逆に悲劇を表現した時は刺々しく、おどろおどろしい、すごく恐怖を感じます。
これほどの世界観を描写するリリシストの2MCが何より凄いのが恐ろしく韻が固いということです。
日本語表現の美しさと韻の固さをこれほど両立させた作品は他にありません。
まとめ
このテーマで挙げだしたらキリがありませんね。。
まぁ気長に更新していきます。