KREVAの返り韻

「返り韻」とは小節のケツで踏んだ韻を次の小節の頭に持ってくる事です。

KREVAがよく使うテクニックで、自身で解説した事もあります。

希望の炎


書いたらみんながひっくり返る だから今 じっくり耐える
ビッグになれる なれないどっち

記憶が曖昧なんですがKREVA本人がこの曲で返り韻の解説をしていた気がします。

 

イッサイガッサイ


でも昨日、今日、おととい、明日、明後日も
日付変わっても 夏が待って
暑さだって快感に変換

めちゃくちゃ美しい韻の畳み掛けです。

Creepy Nutsがラジオで紹介した事も相って、一番有名な返り韻じゃないでしょうか。

 

音色


無理でもいいんだ教えて 全部
感じていたい耳元で 年中
AND YOU DON’T STOP
俺だけのモンになんないってのはわかってんだけども…

返り韻の後は殆ど韻を踏まずに強いフレーズを残しているのが印象的です。

HOOK前はあえて踏まずにHOOKを強調する事があるとKREVA自身で解説していたことがあります。

 

 

KICK THE CAN CREW / マルシェ


ひがみも妬みも話のネタに
微笑んでるぜ 裸足の女神
さらにおねだりする禁断の実
なっ、誰も気にしない段取り

さらにおねだり” は韻を踏んでいないようなサラッと発音していますが、全踏みの返り韻になっています。

 

アグレッシ部


たかがしれてる オレの悩み
また始めてる まだはじけてぇ
味気ねぇ 毎日には拒否権行使

話の聞ける男になる
イッちゃっていいなら子供になる
とどこおりなく 前進 飛躍
重い扉 全身で開く

返り韻の後、”前進 飛躍” の間に1文字足して “全身で開く” としている部分、音やリズムの変化がともて気持ちよくなっていて最高です。

 

OH YEAH


なかなか抜け出せない呪縛
できるならば さらば
うまく 行かぬ
立て直す 練り直す プラン
ただダラダラ繰り返す フラフープ
落とすのビビってる う~寒っ
過去の栄光にまたすがる
weekendじゃない方のシュウマツ

最初の8小節全て [ u a u ] の韻で踏み通すのですが、途中で返り韻で畳み掛けてリズムの変化をつけています。

 

 

C’mon,Let’s go


だけど大事な奴がレッドカー
もらうなんてなことは結構ある
ネットワークはグローバル化
でも知らない どうなるか

返り韻で小節の頭に持ってきて、次の小節では頭韻となっています。

 

You are the No.1(Hey,DJ)


何も知らない顔以外
それもいいんじゃないの遊びたい
過去未来現在 ずれた時間軸
きっとひとつに感じることができるよ

「908FESTIVAL at 日本武道館」のライミング講座にてKREVA自身が返り韻を解説していたラインです。

 

 

挑め


何本かの指に入るのは簡単じゃない
人差し指に入るのは超難関
あっ そうなんだ でも 俺は行く
二歩下がるの分かってるならば 倍行
内心面倒 でもそれそのまま
口にしてしまえば
はい THE END
全力でトライして 必ず証明
ALWAYS 何丁目にも夕日が輝く

ファミリーやチームが支えるメンタリティ
どころか 即 結果求められるが
超えられるはず
行こうぜ何分も待たずに行動
俺は東京事変より能動的
想像してたより頂上への道は険しいが

『挑め』は細かい返り韻がたくさんあります。

 

I Wanna Know You


I Wanna Know You
極自然で当たり前の欲求
そうしょっちゅう思うもんじゃない
だけど走り出したら特急

欲求” の返り韻 “そうしょっちゅう” は前に文字を付け足して、小節のケツで更に踏んでいます。

 

育もう” “歩く様” で踏むフリの言葉 “平均台” が次の”平気かい” に繋がり、返り韻 “ねぇ 近い” になっています。

大事に大事に育もう
まるで平均台歩く様

ゆっくりゆっくりで平気かい
ねぇ 近い将来が輝いてる

 

 

成功


時に優しく 時に邪険に
扱っては引き出す負けん気
チャレンジ 失敗から学ぶ

 

Have a nice day!


やりたいことが多すぎる
のりこなすか 上手に
使用済みのファイルを整理整頓
いっせいにゲート 飛び出せよ

 

国民的行事


デイゲームにナイトゲーム
共に競いあわす体内時計
泣いとけ 泣きたきゃ 腕次第じゃ
変えられるハズだ嬉し涙に
常に混じわり 形変えつつ

『国民的行事』は返り韻2連発です。

 

 

ファンキーグラマラス feat.Mummy-D


ウララ ウラララ ウラララララ
歌い出しちゃうぐらいグラマラス
無駄がなく整ったプロポーション

 

スタート


めんどくさいで済ませていいならその話ハイ終了
全部ウソだと言ってくれるならオレそれ以上ない注文
来週も来週もそのまた先も

 

KICK THE CAN CREW  / Lifeline


太陽の導き潮の満ち引き
一日リズム 築く

返り韻と無駄のない韻の連続です。

 

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