「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」において、Creepy Nutsのお二人が神門の『夫婦』を紹介しました。
DJ松永:Rさんの日本語ラップ紹介コーナー参ります。
R-指定:今日紹介したいのはですね、一回この番組でも『ギャラ天国』という曲をかけましたけど、神戸の神門さんというラッパーの方。
DJ松永:神門さんだ!
R-指定:この人はね、2007-2009年ぐらいかな、俺がほんまに高校生で現場出てマイク握り始めた時ぐらいから神戸で絶大な支持を得ていて。
ラップの種類としてポエトリーリーディングと分類されることもあるんですが、俺からしたら正真正銘の超ど真ん中のラッパーの方です。
ほんまにこの人は生き様を歌う人で、それが不良系の生き様とかじゃなくて、ほんまに俺たちみたいな普通の生活を送ってきた人間がHIPHOPという音楽に心奪われて。
でも不良でもない、でも音楽やりたいっていう葛藤の中も全部書いてきた人で。
DJ松永:うんうん。
R-指定:で、そういう人間ながらもクラブと人との繋がりとかをすごい大事に描いてきた人が、人生の全部を歌にするんですよ。
それこそ就職活動のことも歌にするし、家族の不幸のことも、それだけでアルバム一枚作ってしまうっていうぐらい、人生を全部作品に出来る人なんです。
DJ松永:うんうん。
R-指定:で、神門さんが出したアルバムの『エール』っていう中の『夫婦』っていう曲がすごい良いので。
全然俺とか松永さんには今んとこ関係ない話やけど、仲間にも夫婦になった奴も増えてきて、そういう話を聞く機会が増えたから。
こんなにそれを、こういう形で描けるんだって思ったので聴いて下さい。
神門さんで『夫婦』
R-指定:やばない?
DJ松永:やばぁ。
R-指定:これ、最後の締めのフレーズが
“イジるように尋ねる Where is happiness?”
っていうんですけど、神門さんの曲の中で『HERE IS HAPPINESS』っていう有名な曲があるんです。それは失恋の歌だったりするんですけども。
DJ松永:うんうん。
R-指定:その『HERE IS HAPPINESS』っていうところから取ってきて、その曲を書いていた自分が今の自分を見たら羨ましいと思うやろうな。
そんな生活の一部をいじるように尋ねると、昔の自分の声が。
Where is happiness?幸せはどこにあるんだ?って。
昔は幸せはここにあるってつらい状況の時に言っていたけど、今この幸せな状況で昔の自分が「いやいや、幸せがどこにあるかわかるでしょう?」って言ってくるっていう、その時系列もすごいし。
DJ松永:うーん。
“人と暮らすってのは自分のじゃない跡と暮らすことだ”
R-指定:とか、かと思いきやラッパー的なかなり韻で畳みかけるところもあるんですね。
“どうやらカレー いやいや引っ掛け 正解を紐解く鍵は糸こん”
とか、あとは俺がすごい好きやったのは
“ペットボトルのふたにひらがなで書かれた頭文字の「ご」”
っていう、神門さんってホンマに名字が「神門」で。
DJ松永:そうなんだー!
R-指定:だから奥さんが
“ペットボトルのふたにひらがなで書かれた頭文字の「ご」”
っていう。
“免許証や保険証で見るよりもはるかに俺はこの人の名字を変えたんやと思った”
っていう。
DJ松永:めちゃくちゃいいな。
R-指定:….結婚したぃー。
DJ松永:はははは(笑)
待ってよ最後それ(笑)
R-指定:はははは(笑)
DJ松永:終わってんなこいつ(笑)
DJ松永:神門さんの曲はいいなーすげえ。
R-指定:いいのよホンマにね。
それこそアルバム1枚を通して言うたらああいう風に頭からケツまで語りに近いようなラップが続いて。
サビとかがある曲もあるんですけども、基本的にはあのスタイルで。
LIVEとかを見ているとホンマに、それこそ新しい次元の落語なんやないかなと思うような。
しかも人情噺のっていう感じがするんですよね神門さんのLIVEは。
DJ松永:俺、神門さんのLIVE見たことないのよ。みんなヤバいって言うじゃない?
R-指定:ヤバい。俺とKGさんで最近もイベントが一緒になって見たこともあるけども。
21、22ぐらいやったかな、神門さんが三宮でワンマンするからって全員で行ったんやけど。
俺とかKGさんもボロボロ泣いててんけど、その神戸の当時のいかつかったB-BOY、H.R.Cの面々とかENDYさんとかその周りの人たちもボロボロ泣くっていう。
強面のBボーイたちも俺らみたいなやつも全員がグッと来るっていう。
DJ松永:最強じゃん。なにそれ?
R-指定:だから神門さんはLIVEもヤバいし曲もすごいっていう。
DJ松永:『夫婦』はいつのアルバムに入っているやつなの?
R-指定:これはね、『エール』っていう2018年のアルバムかな?
DJ松永:神門さん、結構出しているよね?
R-指定:それで全部がちゃんとその時その時の神門さんの人生を、『エール』の前の作品は『親族』っていうアルバムやったりして。
これは身内の不幸があったところから始まって、それを1枚丸々歌うっていう。
だからこの人はたぶん無限に書き続けるやろうなっていうか。
神門さんホンマに人生を経験していくたびに、いろんな転機があるたびに書いていく人なんやなっていう、まさに生き様な人で。
DJ松永:それ超ラッパーだね。
R-指定:めちゃくちゃ神門さんはラッパー。
だからやっぱりね、LIVEを見たり曲を聞いたりすると敵わんなって思ってしまうぐらい。
だから聞く時と場所を選ばないと喰らいすぎてしまうというか。
DJ松永:なるほど、それは超ヤバいやつだ。
R-指定:こんなリリックを書くのがラッパーやんなって思って落ちてまうぐらいすごい人なんよ、神門さんは。
DJ松永:自分に自信がある時じゃないと聞けなかったりするっていう。
自分に余裕がないとマジで喰らって立てなくなる?
R-指定:そう。へこんでしまうっていうぐらいすごい人です。
DJ松永:すげえなぁ。
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Creepy Nutsのオールナイトニッポン0は毎週火曜日の深夜3:00より生放送