「WREP 第三研究室」において、ZEEBRAさん、MUMMY-Dさん、R-指定さんがCreepy Nuts『生業』について語りました。
以下、ZEEBRA → Z MUMMY-D → M R-指定 → R
Z:前回はですね、Mummy-Dさんチョイスの『どっち』について色々聞かせて頂いたんですけども、今回は私セレクションでこちらの曲について色々聞かせてもらえたらなと思います。
ということで聴いて頂きましょう!
Creepy Nuts『生業』
第三会議???
Z:WREP!!!WREP第三かいっ、、だいさんか、、
M:会議室じゃねーよ!!!
R:ふははは(笑)
Z:そっちはリアルな方(笑)
M:そっち本物だよ(笑)
Z:こっちニセモンだから第三研究室でしたー(笑)
ということで本日のゲストR-指定 in the building!!!
R:よろしくお願いします。
M:お忙しいんでしょ〜?
R:いやいやいや、それ先月も聞きました(笑)
皆さんもそうですよ。
Z:ねぇー。
なんか俺たちの仕事が最近少しへってきたのはねぇ、もしかしたらCreepy Nutsさんのせいなのかなぁー?
R:何を言って、、超忙しいじゃないっすか(笑)
Z:そんなこんなんで、今日もグイグイと話したいなと思うんですけど。
M:『生業』ねぇこれ俺も選んだんだよね。
Z:実は2人とも『生業』を選んでて。
R:嬉しい〜。
オートチューンDisリリックの真意
M:ポイントはどの辺ですか?
Z:それこそですね、去年Red Bullの企画で「64Bars」ってのをやらせて頂いたんですよ。
64小節ラップをし倒すという。
あの企画自体が業みたいな企画で、64小節のラップをレコーディングするんですけど、その様を録画されちゃうんですよ。
M:失敗できないってこと?
Z:そう!しかも歌詞カード置いちゃいけないの。
M:え、じゃ全部記憶して?
Z:全部覚えていかなきゃいけないの!
R:LIVEと一緒っすよね。
Z:そう一緒。
しかもやったことない、リリースしたことない曲をいきなりやらなきゃいけないわけ。
すんごい辛かったんですけど、せっかくなんで「更新しねぇーと」と。
M:自分のスキルを。
Z:スキルをね!
ということで、結構今風なスキルを色々入れてやってみたんですよ。
そしたらそれをLIVEでやらせて頂いたら、その時にRが超スーパー絶賛してくれちゃって。
大分自信つきまして僕も。
R:マジっすか!そんな俺なんかの。
Z:いやあーそうですよ。
R:その時、松永と客席で観てたんすよ、ジブさんその時のLIVEが素敵で1曲目が『Original Rhyme Animal 』やったかな。
Z:ああ!そうだね。
R:ほんまに1st、2ndぐらいのクラシックをガァーってやって、でもスキルは更新してると。
今の若い子達に負けねーぞって言ってその『64Bars』をやって。
クラシックの状態で俺と松永はワァー!って上がってたんですよ。
ほんで流れてきたビートがガチガチの今のトラップのビートで!
今の若い子のトラップって、まあ人にもよるっすけど全オケ入ってる状態でその上で煽ったりするスタイルが多いじゃないですか。
M:だいぶ言ってるじゃないですか。
うわぁー言っちゃったー。
R:え、そうなんすか?
いや、そこに関しては俺は別にそういうのもアリやなと思うんですけど。
それを生で出来たり、タイトにトラップ乗れたり出来ないかなぁーって思ってる時に、それをジブさんがやったから。
それをレジェンドが今の若手のどの子よりトラップを上手く乗りこなしたってのが俺らが凄い衝撃で。
Z:うんうんうん。
R:LIVE観終わった後に楽屋に行ってジブさんに「出直してきます」と。
Z:いやいやいやいや(笑)
R:「あなたはラップが上手すぎます、いい加減にして下さい」的なことを言ったんすよ。
M:あ!その時はベロベロじゃなかったんだこの人。
R:あっその時は気丈に振る舞われてました。
M:はははは(笑)
Z:あのー、サマボムではないのでね。
M:ちゃんとやってくれよ上手いんだから(笑)
R:一文字も歌詞飛ばしてなかったです。
M:あっそう!!
Z:でね、それでね、そういう風に言って頂いて、俺的にはRはスキル云々に関してもちゃんと分析した上で出来るじゃないですか。
M:そうです。
Z:だからそういう人に褒められたのは凄い嬉しかったんですけど。
それと同時にRもとにかく色んな事やるから、だから分かるわけですよ、俺がなにをやってるか。
M:そうだよね。
Z:やっぱりRには分かられちゃうんだなーって思ったらですね、、、この『生業』ですよ。
R:ふふふ(笑)
Z:きたよ!!と。。
俺をあくまで踏み台にしてるわけよ!
この俺のね何十年かけてやってきたやつの、これでまあプロップスはくれますよ。
でもその後にね『生業』ボカァン!出されて「うわぁ。。」みたいなやつ。
M:あははは(笑)
R:そんな思ってもらえるだけで。
Z:だってこれあれですよ!64小節なんですよ!
R:これがRedbullのイベントがあったんですよ。
Z:はいはいはい。
R:で、64Barsの企画に参加してるMCも呼ばれて、参加してないけど我々Creepy Nutsも呼ばれたんですよ。
で、そのイベント用に64小節書き下ろしで、ダブル無しで、フック無しで、マイク1本で書いてくれってオーダーがあったから。
M:オーダーがあったんだ!
R:そういう曲を元々俺も松永さんもジブさんの『64Bars』観た時にどっかで作りたいって思ってたら、オーダーが来たから、それまでボースティングしてこなかったんすけど、1回俺らの目線でボースティングしてみようと。
M:あー。
R:そしたらこの感じになったというか。
M:なるほどねー。
これはRの1番最新型のスキルだなって俺は思ったのね。
Z:はいはいはい。
M:最初の『たりないふたり』の時から凄いんだけど。
Z:いやそうだよ!
M:まあねラッパーが考えるこのテンポで、こういうトラックだったら、どんな事ができるか?ってことが全部入ってるね!
Z:そうそうそう。
R:えー(照)
Z:ラップのスタイルとかはめ方みたいなのって、我々の世代の時って、「そいつのはめ方」みたいなのがあって、聴いた瞬間「これは〇〇ですね」みたいな。
シグネチャーみたいなのをやるっていうのが我々の時代の感覚だったわけ。
R:そうですね。
Z:今はもちろん声のトーンとかキャラクターとかは別だけども、ラップのはめ方みたいな所は、みんな本当に色んなはめ方をするよね。
R:そうですね。
それはやっぱりUSも日本もそうですけど、初期の段階でレジェンド達がある程度の型、正解みたいなのを出しちゃったっていうもあるかもしれないですね。
日本語ラップでいうと、この声このはめ方はジブさんでしょ!とか、この声このはめ方はDさんでしょ、これはTwiGyさん、RINOさんって。
とにかく声も際立ってた、スタイルも際立ってた人らがバァーって出て、それを見て育った世代なんですよね。
だから選択肢が狭いようで広いというか。
「じゃあこれもこれも出来るようになろう」って奴が結構多いかなと思うんですよね。
その点で今の若い子らは色々出来る奴が多いなって印象でありますね。
M:テクニカルな子も増えたよね。
R:そうなんですよ。だから結構この曲で言ってますけど、曲中で刺してるというか、ちょっと攻撃してる相手に対しても俺は全否定とうか「お前らがそうくるなら、俺はこう」っていう意味でのリリックに近いんですよね。
Z:はいはいはい。
M:なるほど。
R:だから俺はね、正直ねオートチューンガン使いの奴らも好きっちゃ好きなんですよ。
自分に持ってないモノやから。
Z:うんうんうん。
R:だから俺はそいつらが持ってないリリカルな部分で勝負しようかなとか、巧いこと言ったりで勝負しようっていう意味で、こういう感じのスタイルになりましたね。
<書き起こしおわり>
関連記事
第2・3回(ゲスト:R-指定)