NORIKIYOのソロ1stアルバム『EXIT』の代表曲『DO MY THING』
この曲には最上級のHIPHOP要素がたくさん詰まっています。
「韻の固さ」
言わずもがな、NORIKIYOの魅力としてまず韻の固さがあります。
さあブレイジング 立ち上がる時だ
仲間は凡人 ラテンにコリアン
まだ傷は増えて癒えない
ウォーリアー 起きな
寝てりゃ先越され冴えないオチだ
十五の頃開けた扉
そこから迷ってんだ出口はどちら?
こちら覆面の団地のゲリラ
手にはFatCat
「サンプリングの妙」
『DO MY THING』の1バース目に
ポスター剥がして己を知った
十代に聞いたあん時の歌詞が
俺を変えてった事だけ確か
ほらみろよJAILで泣くよりかマシじゃん?
というリリックがありますが、これはTwigy『Big Party』の
嫉妬 憎しみ 悪魔を切り離し
ポスター剥がして己を知りな
というリリックからのサンプリングです。
ただただリリックを引用するのではなく、自分の背景を込めたアンサー的サンプリングをするというNORIKIYOのリリシストとしての一面を伺えます。
NORIKIYOがリリシストといえる要素として、巧みな情景描写にあり
ひきずったティンバー
削れたソールのぶん何を得てきた?
というリリックはBボーイの哀愁と時の流れを起想させます。
Twigy – Big Party
「Seven Dimensions」収録
「ボースティング」
上記した技術・センスを駆使すれば、NORIKIYOが誰よりもイケてるラッパーであることを納得せざるえません。
特に1stアルバムのこの曲は鬱憤や怒り混じりの殺気がこもったボースティングで聴く者を圧倒します。
レペゼン
おめえが何処から来て何処に行くか
このリリックが現すように、どこの地元・クルーをRepするかが重要です。
NORIKIYOのMVは大人数のクルーが映っていたり、クルーのグラフィックアートの前で撮影していたりと、そのリアルさがとてもかっこいいです。
まとめ
上述したようにこの曲にはHIPHOPの要素がたくさん詰まった王道で至高のクラシックです。
アルバム『EXIT』は1stアルバムらしい気迫とNORIKIYOらしいユーモアが詰まっている作品なのです。
常に進化し続けるNORIKIYOの出発点を聴いて興奮しようぜ。
「EXIT」収録
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