フリースタイルバトルでは時に、即興とは思えない頭の回転と完璧なリリックを目撃することが出来ます。
FSL VOL.1での「Authority vs FORK」よりFORKの3Verse目の韻とダブルミーニングが異次元すぎました。
進化した先を見た上でお前の先が心配だ
それでマウント取ったつもりになって錯覚してんだったら
俺が下から三角締め 決めてくぜ
まるで八角みてぇにクセのあるスタイル
実際の所お前は半額以下だ
単なるイカダとクルーザーぐらい差がある
お前が恐らくLoserだろうな
マウント→三角締め→八角
相手より優位に立とうとする行為 “マウントを取る” “マウンティング” は格闘技が由来と言われています。
FORKのヴァースでは「マウント」から締め技名の「三角締め」に繋がり、「八角みてぇ」と韻を踏んでいます。
八角は恐らく台湾のクセの強い香辛料です。
このリリック、単に韻を踏むために「八角」が出てきたのではなく、アメリカの総合格闘技団体UFCの八角形リングも指してると思います。
前段の格闘技関連リリックのダブルミーニングになってます。
これに対しAuthorityも「クレベル」「バックチョーク」という単語を交えてアンサーしました。
「クルーザー」「恐らくLoser」
「半額以下だ」「単なるイカダ」の韻が最高です。
そしてイカダに対して「クルーザー」という例えも最高ですが、そこから展開して「(恐ら)くLoser」で韻を踏むFORKは異次元でした。
どんな思考回路をしていたら「クルーザー」に対して「くLoser」の韻が浮かんでくるのでしょうか?
「恐らくお前がLoser」ではなく韻を踏むために「お前が恐らくLoser」と瞬時に言い換えてるの凄すぎます。
また、FORKは2Verse目には「Wiener」という単語を使っておりVerse間の繋がりも芸術的です。
まとめ
Authorityもアイスバーン(路面凍結)に対して「スタットレス」という単語を入れたり、FORKの「三角絞め」というワードに対して格闘関連のワードでアンサーするなど。
こちらも即興とは思えないほど、ハイレベルなラップをしており凄い試合でした。
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