首にはマルセルデュシャンのモナリザ
自分らしいのがいいじゃんやっぱり
無理して格好つけるのダサいFuck Swag (REMIX) より
ルーブルからモナリザ買い取って
本物にボールぺンで書くヒゲ
マルセルデュシャンの泉にしょんべん
芸術と言えばなんでもオッケーI Want a Billion より
マルセルデュシャンの考え方
何にもないけど何でも分かるMind Trippin’ より
オレは生まれ変わった
マルセルデュシャン働かずに食う より
KOHHが曲中に名前を上げる『Marcel Duchamp(マルセルデュシャン)』って一体何者なのでしょうか?
歌詞を見るとKOHHの楽曲にかなり影響を与えてる人物のようです。
この記事はマルセルデュシャンという人物と世に与えた影響について解説します。
Marcel Duchamp(マルセルデュシャン)という人物
フランス出身の芸術家。20世紀美術に決定的な影響を残した人物であり、現代アートの父と呼ばれています。
マルセルデュシャンが与えた影響
アートの概念
アートとは絵画や彫刻など「視覚」で感じるものが中心でした。
デュシャンはそれに懐疑的であり、アートは「精神(脳)」に快楽を与えるもので、「思考を楽しむ手段」こそがアートであると提唱した。
その思想は「コンセプチュアルアート」という分野で現代まで引き継がれている。
レディメイド
レディメイドとは「既製品」を意味し、本来の絵画や彫刻といったハンドメイドの芸術と対局にある。
「泉」はごくごく普通に市販されていた男性用便器に「R. Mutt 1917」という偽名のアーティスト名と製作年度を入れたものです。
人々が無関心な日常に溢れる物をアート作品に昇華させることで、本来の便器としての機能は失われた代わりに、オブジェとして新しい機能を得ました。
本来なにもメッセージを持たない既製品が、オブジェとして鑑賞者の解読、議論を生むことでアート化されていくことで「美術の真の作者は鑑賞者である」ことを伝えました。
アートの概念を変えるこの作品は、2004年に、500人の有名なアーティストや美術史家によって「20世紀美術で最も影響を与えた作品」として選ばれました。
レディメイド作品の1つに「L.H.O.O.Q」がある。
これは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」の安物のポストカードに鉛筆で口髭と顎鬚を付け加えたものです。
これは、伝統や傑作に対する若い世代の反抗を上手く表現したものだと評価されています。
タイトルの「L.H.O.O.Q」をフランス語で発音すると、「彼女はお尻が熱い」俗語で「好きものの女性」というジョークになっています。
KOHHのタトゥー、リリック解釈
以上のことを踏まえて、KOHHがマルセルデュシャンに影響を受けているであろうタトゥー、リリックについて私的な解釈を書きます。
タトゥー
首:「L.H.O.O.Q」
Fuck Swag (REMIX) のリリックにある通り、首にはマルセルデュシャンのモナリザ「L.H.O.O.Q」があります。
額:泉
「泉」の署名「R. Mutt 1917」にちなんで「R. Mutt 1990」とあります。
額に泉の署名を彫ることで、自らがレディメイド(既製品)となっています。1990年はKOHHの生年月日です。
KOHHは「SUPER STAR」という曲の中で自身が商品であると歌っています。
悪いが俺はこのMusic sceneの商品
▼全ての歌詞はこちら
まとめ
KOHHの楽曲を聴く上で、重要人物であるマルセルデュシャンの解説をしました。
KOHHはミュージックシーンの商品だと言っていますが、やっているのは「アート」です。
そのため、現代アートの父マルセルデュシャンには大きな影響を受けているようです。
KOHHに関する記事は下記にまとめています。是非ご覧下さい。
▼その他KOHHに関するまとめ記事