ZORNが敬愛するというTHA BLUE HERB。
過去に『かんおけ』でO.N.Oのビートに乗ったZORNが遂にILL-BOSSTINOと共演!!
お互いのリリシズム・ライミングが相乗効果的に凄い領域まで行ってます。
俺は今日も作業着 タバコと缶コーヒー
日々はパターン通りただの一般庶民
何よりまずは衣食住の三拍子
真っ当に生きるのがカッコいいと信じる
不自由さの中に本当の自由
俺を俺たらしめるのは労働と知る
くよくよ嘆くよりも苦労も買ってく
覗く待ち受け それで強くもなれる
ド派手な成功 温和で平凡 何が幸せ 答えはねーよ
自分で決めろ 心の根っこ
俺が見んのは夢と子供の面倒
あの頃 光熱費すらも滞っては
2〜3万のギャラを嫁と喜んでた
貧乏で質素で豊かな暮らし
億万長者も孤独だったら虚しい
苦しみにも美がある
信念に従う奴にビガップ
全ての働く人間の人生に
僭越ながら俺がいいねを押してぇ
それは素通りされるストーリー
生活の声よ 柵を越えろ
嘘のない言葉 お前を後押し
武道館の翌朝も俺は作業着
※
Life Story
どんな仕事も最後クビ
縁がないネクタイ ボーナス 退職金
デモテープをレコード会社に送り
あちこち出世払いの約束先送り
言うだけなら言える 今に見とけ
口だけ野郎とラッパーは紙一重
北向きワンルームからの空はいつも灰色で
太巻きジョイントが痛み止め
そっから四半世紀のアドベンチャー
語る体験談 ある意味ヒップホップ最先端
老いぼれ挑戦者 フルメンタル ライムディスペンサー 心技体で三連単
達成感ってのはシャボン玉みたいなもんだな
もっぱら絶やさねえ音沙汰
ZORNからのオーダー 本番はこっから
武器はガッツと信用 トニーモンタナ
生きるために生まれ 死ぬために生きる
鍵は常に時間が握る 命の皮肉
出し惜しみしないで使い切る
自らディール取り仕切る 売りはリリック
こんな事 所謂2度と起こらないミラクルな気がする 全部そうだって気が付く
街が暮れなずむ 常ならぬ様見破る
言いたい事ありまくる 今だ 書き殴る
※
いいかい シナリオを書き上げたらすぐにキックするべきだ
見様見真似でいいからやってみな
それだけでした これだけで来た
何より俺だけってワケじゃなかったからここまで出来た
ガラガラのショーケース 朝方の光景
ドン底の毎日 根拠のない確信
BOSSと行ったもんじゃ それも夢だろ
仲間はキャバクラで自慢 俺の連れだと
新小岩いいとこ また行きてえ
話してえ事 全部生きてこそ
あんたも我が子の成長を必死にメモ取る
いつかのためのとっておきの引出物
例えばあの人のボロボロの服
どんなオートクチュールよりも超特注
人生模様 みんな一点物
俺は俺 お前はお前でいいってこと
最初だけ勢い良いとかじゃねんだよ
すぐに忘れんだと 忘れんなよ
そう生きるのも勉強 一流ほど謙虚
奮えて眠り 握るこのペンを
ひょっとして何か成し遂げたつもりでいるんじゃって そんな訳ねえじゃん
これだけは覚えとけ まずは夫婦円満
俺の意見より嫁の機嫌
Life Story 高め合ってこそのGlory
ここに俺等がいたって事を伝えてってくれますように
Life Story 別れあってのGlory
今も昇ってったあいつ等の煙と空で共に在りますように
※
サンプリング考察
『Life Story』
THA BLUE HERBの3rdアルバム名『LIFE STORY』
武器はガッツと信用 トニーモンタナ(BOSS)
映画『スカーフェイス』の主人公トニーモンタナの名言「おれの武器はガッツと信用それを汚すことはしねえ」より
奮えて眠り 握るこのペンを(ZORN)
ZONE THE DARKNESS時代の楽曲『奮エテ眠レ』より
ひょっとして何か成し遂げたつもりでいるんじゃって そんな訳ねえじゃん (BOSS)
THA BLUE HERBの1stアルバム『STILLING, STILL DREAMING』収録曲『弧憤』のリリック “ひょっとして何か成し遂げたつもりでいるんじゃねえだろうな?” より
1stアルバムで綴ったリリックは現在もBOSSの原動力となっているようです。
MV終盤、2人が初めて交わったのが駅のホーム。
駅のホームといえばTHA BLUE HERBの1stアルバムは駅のホームの音から始まります。(『THIS’98』)
この曲をオマージュしたと思われるのがZONE THE DARKNESSの『一番線ホーム』という曲で新小岩1番線ホームの音をバックにラップが始まります。
ちょうどBLUE HERBの『THIS’98』と『弧憤』を掛け合わせたような曲です。
それを踏まえて2人が駅のホームにいる映像を観ると感慨深いです。
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