数あるビートジャックの中から、自分のモノに昇華している名曲をまとめました。
人の曲のトラックを使って、そこに自分の歌詞を乗せるという形式
KOHH – 毎日だな
KOHHは原曲のワードをシンプルな言葉に変換、日本語の発音を崩さずに最先端フロウに落とし込むことで日本独自の表現に昇華されています。
USの最先端ラップの端々に日本語独自の民謡的表現を感じるという、まったく新しいビートジャックの形を作り上げました。
Kanye West – All Day
-KOHH ビートジャック作品-
『We Good』原曲 Y.G.『Im Good』
『周り全部がいい』原曲 Fetty wap『Trap Queen』
『liko』原曲 Chris Brown『Ayo』
『全部余裕』原曲 Drake『6 God』
『Started From the Bottom』原曲 Drake『Started From the Bottom』
「YELLOW T△PE3」収録
MuKuRo – This is OKINAWA feat.CHICO CARLITO
『This is OKINAWA feat.CHICO CARLITO』はChildish Gambino『This Is America』をビートジャックしたものです。
原曲と繋がる部分が多く、沖縄在住のラッパーでしか歌えないトピックと心情を描いています。
Childish Gambino – This Is America
原曲ではアフリカンアメリカンの表層的なイメージ(ゴスペル・ダンス)と対象に迫害の歴史や犯罪性、貧困といった闇の部分も同時に描かれ、そのコントラストが印象的な曲です。
その原曲のメッセージを踏まえ『This is OKINAWA』では「沖縄」という南国・陽気というイメージの裏に隠れる戦争の傷跡や外部の人間(観光客、在日米軍)との関わりや貧困などを沖縄在住のMuKuRoとCHICO CARLITOが歌うという曲です。
どちらの曲も表面的なイメージだけでは片づけられない、複雑に絡み合った歴史や想いを感じることができます。
『This is OKINAWA』沖縄に住む上で感じる中国人観光客や米軍基地などによる圧迫感や人種問題などがリリックの底流にあるように感じます。
その現実を悲観的に表現するのではなく、観光客とハメを外したリリックと共に表現する対比も素晴らしいと思います。
そしてOutroでは沖縄民謡の『てぃんさぐぬ花』をサンプリングして、沖縄県民の誇りや魂を感じさせる見事なラストです。
「 JACK THE RIPPER」収録
MIYACHI – BAD & ブジ (MIGOS REMIX)
NYから発信された独特な日本語を交えたビートジャックで日本に衝撃を与えたビートジャック。
“喋り方がワサビ“英語的な日本語の言い回しや、”我の夢はデカイ“と急に堅い言い回しになったりと斬新な表現が魅力です。
それに加えて、キレキレな英語のラップがより衝撃を与えました。
原曲はMigos『Bad and Boujee ft Lil Uzi Vert』です。
Migos – Bad and Boujee ft Lil Uzi Vert
Moment Joon – Fight Club (Control Remix)
徴兵のため2年半シーンから離れていたMoment Joonが復帰直後に発表したビートジャックです。
ガラパゴス化していく日本語ラップシーンやリスナーに一石を投じた曲で、ネームドロップされたJinmenusagiやRy-laxがいち早くアンサーを返しています。
原曲はBIG SEANの『CONTROL』です。
須藤凜々花 a.k.a.りりぽんVer. お嫁においで
HIPHOP専用のネットラジオ曲「WREP」で須藤凜々花がメインパーソナリティーを務めていた「ゴジレプ」にて披露されたビートジャックです。
結婚を機に芸能界引退する彼女が残した粋なビートジャックです。
その媚びない姿勢や立ち振る舞いがまさにHIPHOPでした。
加山雄三 feat. PUNPEE – お嫁においで 2015
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