「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」において、Creepy Nutsのお二人がAKLOの『RED PILL』を紹介しました。
以下、R-指定 → R DJ松永 → 松
また上手くなっているやん。。また新しいフロウしているやん
松:Rさんの日本語ラップ紹介コーナーにまいりましょう。
R:はい、今回紹介したいのはAKLOさんというラッパーです。
松:AKLOさん!AKLOさんは初ですか?
R:初です。意外と初なんですよ。
松:マジでか。
R:AKLOさんはデビューアルバムが2011年かな?(※実際は2012年)
松:えっ!もう?
R:もうそんな!
俺らからしたら最新の人じゃないですか。
松:そうそうそう。
でも、結構ベテランの域になってるんですよ。
というぐらいAKLOさんが日本語ラップシーンに登場した時、ものすごい衝撃的やったんすね。
このAKLOさんというラッパーは、活動はずっと昔からされてたんですけど、ちゃんとCDとしてリリースしたのは『THE PACKAGE』というアルバムが初めてでして。
その前にFree DownloadとかRemixとか。
それでいろんな有名ラッパーの曲に自分のバースを書いて、サビだけ残す「Remix」という手法で結構名を売った人です
Mixtapeとかもそうやな。
松:当時Free Downloadが流行っていたんですよ。
自分の曲をネットに、Firestrageとかにアップして皆さんにFreeでDownloadしてもらって聞いてもらうという。
で、あとは『AKLOと空』とかねやっていたよね。
R:やっていましたよね。
で、AKLOさんがすごい衝撃的だったのは海外のラッパーのRemixとかを日本語のラップでやっていた。
それでEminem、Lil Wayne、Drake、Kanye Westで全員でやっている曲があるんですけども。その全員のフロウを日本語で真似しながらやっていたりして。
すげえテクニカルなことをやっているんですよ。
松:すげーな。
R:で、AKLOさんは何がすごかったかというと、「英語の響きのラップをうまいこと日本語に置き換えれへんか」っていう研究と同時に「日本語でラップする時の長い韻をちゃんと日本語と英語で踏んでいく」っていうような両軸ですよね。
「韻を踏んでちゃんと意味を通すというラップ」と「響きもめっちゃ聞こえをよくするラップ」っていう両輪をすごい高水準で両立させたラッパーなんですよね。
松:なるほど。
R:だからこれまで、AKLOさんのことはバイリンガルラッパーっていう風にくくられることがあるんですよ。
英語もよく使うし、でも全然バイリンガルラッパーというよりかは、ど真ん中の日本語ラッパーなんですよ。
松:俺も正直そういう認識。
R:韻の踏み方とか歌詞の面白さとか。
で、俺的にはZEEBRAさんが開拓した英語と日本語で踏むとか。
松:あー!
R:そういうのをかなりさらにAKLOさんのフィルターを通してアップデートした感じで。
で、このAKLOさんとタッグを組んでいるBACHLOGICさん、BL氏。この2人の相性は抜群でしございまして。
松:抜群だよねー。
R:このデビュー曲までに「AKLO来るぞ。AKLOヤバいぞ」っていうのが2010年ぐらいから俺ら日本語ラップヘッズの間ではわーわー盛り上がっていて。
散々ハードルが上がりきった中で『THE PACKAGE』っていう1stアルバムを出したんですけども。その一発目に出したシングルのこの『RED PILL』が出た時に皆んなのハードルをゆうに超える完成度とギラギラ・キラキラ具合で。
鳴り物入りやし、当然めちゃくちゃ苦労人やからこそ、それまでにためてきたスキルもあるんですけども。
そんだけ上がりきったハードルをゆうに超えるようなスキルでデビューして、日本中のリスナーの耳をかっさらっていった。
で、このAKLOさんがすごいのが今もラップの上手さを最新にアップデートし続けているといところなんですよ。
松:うーん、そうだな!
R:今も新しいアルバムを聞いても嫌になる時がある。
「また上手なっているやん。。。また新しいフロウしているやんAKLOさん!」って。
松:上手すぎるんだよな。
R:いい加減にしてください!!!
松:ははは (笑)
R:まずはは聴いてみてください AKLOで『RED PILL』
革新的なフロウ
R:今聞いても最高ですね!
松:いやぁー聞いていた当時を思い出すわ。
R:しかもこの “待ち望んだ展開なんだろ?” って言えちゃうね。
松:本当だねー。
AKLOさんはスター性も含めてあっちのラッパーのことを上手いこと消化している。
で、当時衝撃的やったフロウはこの言葉を詰め込むフロウが今までの詰め込み方と違ったんですよ。
We Go Harder Than Ever
全額Bet Las Vegas
満足なんてはまだはやい
Hungry Forever
限界ないのさ Never 次のステージに手が
っていうこの [ e a ]っていう音をずっと続けるみたいな。
っていうこの詰め方がラップを書いていたヘッズからしたら「おれ!こんな乗せ方があるの!」っていう。
松:そうなんだ!
R:そんな衝撃的な乗せ方を今も更新し続けているAKLOさん、ぜひチェックしてください。AKLOで『RED PILL』でした。
暗くなる話
松:いやぁ2011年なの?
R:2012か!
ごめんなさい2011年がSALUさんや。
松:おぉー!え!!もうそんな前?
R:SALUさんとAKLOさんのデビューが近いはずなんですよ。
松:最初にSALUさんの方か、次にAKLOさん?
R:でもシーン的にはAKLOさんはSALUさんより先に知られてはったはず。
松:KLOOZさんとやってたよね。
R:やし、L-VOKALさんとBETTER HALVESっていう2人組でも
松:やってた!
R:当時、RAU DEFさんぐらいから始まったかな、SIMONかな、そこから始まったバイリンガル寄りというか。
日本語を英語っぽく崩して発音するとか、てらいもなく英語をバンバンRapの中に使っていくっていうスタイルがね、、あ始まったのはSCARSか!
松:あーSCARSねぇ。
R:2006年ぐらいから始まってたんすけど、より英語も日本語も両方使えるし響きもよくなるっていうのが。
松:なんかSALUさんAKLOさんラインは凄いスタイリッシュだったんだよね。
HIPHOP的なアンダーグラウンド的な土臭さは無く、洗礼されたアーバンな。
R:でキャッチーさもPOPさもあった。
松:そうだね。
R:だからバーンとSALUさんが出た時に、HIPHOP聴く人以外の音楽好きの人も『THE GIRL ON A BOARD』に飛びついたし。
松:そうだね。
R:そのBACHLOGICさんとSALUさんの最強タッグでハネて、次どんなタッグで出てくんのかな?ってなったのがAKLOさんで。
それまでAKLOさんがラップ上手いのは証明しきってたから、それで上がりきったハードルをあのアルバムでバコーンと。
松:いやぁーそうだね。
R:凄かったですから。
松:「BACHLOGIC次誰見つけてくんの?」みたいな空気だったから。
R:ね!
松:BACHLOGICが「One Year War Music」ってレーベル立ち上げてさ、そこで一発目がSALU、そこでシーンがひっくり返ったってなって、次がAKLOだぁーって。
R:「これはヤバいことになるやろ!」ってなってねー。
松:それでもやばいっていうね。
あの時はというか、今もそうですけどヘッズ感覚だったよね。
R:ほんまですよ。
松:あの頃はRさん「超ライブ」とか出てましたか?
R:出てました。KEN THE 390さんの「超・ライブへの道」出てました。懐かしなぁー。
松:懐かしい、あの時代なんかなぁ。
R:だってあっこから10年経ってるのか。
松:すげぇな、Rさんが当時たまに東京来て「超・ライブ」出て、その間に俺はLBさんにお金を取られたりして。。。
R:なんでそんな暗くなる話(笑)
松:なはははっ(笑)
DJ松永 – Daydream feat. KOPERU,R指定,MUMA,LB(LBとOtowa),TARO SOUL,TOC
<書き起こしおわり>
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