「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」において、Creepy Nutsのお二人がKMC『東京WALKING』を紹介しました。
名作アルバム『東京WALKING』
DJ松永:じゃあRさんの日本ラップ紹介コーナーに参ります。
R-指定:はい、外は外出自粛、あんまり出歩けないですけど。
HIPHOPにはね、聞いてるだけで東京を歩いてるような気になるような曲。
まぁでも別にこの曲は東京の情景とかは歌ってないんですけど。
なんか、元気になります。
DJ松永:大事よ!
R-指定:タイトルがもろに『東京WALKING』っていう曲なんですよね。
で、今日紹介するラッパーがKMCっていうラッパーです。
DJ松永:でたKMCさん!
R-指定:KMCさんは静岡出身のラッパーで、東京に出てきてからPOPGROUPっていうレーベルで活動してて。
今はいろいろまたソロでやったりしているんですけども。
このKMCさんというラッパーの『東京WALKING』という名作アルバムがあるんですよね。
このアルバム、ホンマによくて、KMCさんっていうのはとにかく叫びます。
シャウトに近いラップをするんですけども、その叫びパンクとかの影響をすごい受けているのかなぁ。
叫びながら、怒鳴ってるように実は聞こえるんですけども、実はめちゃくちゃ緻密に長いライムを踏み続けているんですよ。
DJ松永:あーなるほど。
だから別に小節のケツで決まって踏むとかじゃないから見逃したりするような韻もあるんですけど、めちゃくちゃ韻が固くて。
DJ松永:へー!そうなんだ。
R-指定:言っているラインとかもすごいかっこいいんで。
例えばね、サビでは
“悲しいことばかり起こっているじゃないか
クソッタレなことばかり起こっているじゃないか
空を見ろ あの高層ビルディング
泣きっ面にハチ公 東京WALKING”
っていうんですけども “泣きっ面にハチ公” っていうラインもなかなかいいですね。
「泣きっ面に鉢」じゃなくて。
静岡から出てきたKMCさんの視点でいろんな東京での苦悩とかをKMCさんのライムに乗せてやるので。
一旦、聴いてもらってね、後で歌詞の細かい部分。
「ここ、ヤバない?」っていう部分を説明させてもらおうと思うんで。
まずは聴いてくださいKMCで『東京WALKING』
実は緻密な韻
R-指定:いいですね。KMCさんね。
DJ松永:いいですね。
R-指定:でもこれ、KMCさんの曲の中では比較的わかりやすくライムしている部類なんですけどね、もうめちゃめちゃ踏みまくっている
“東京WALKING You don’t know me? 田舎もんが犯した痛恨のミス“
っていう。この “You don’t know me?” と “痛恨のミス” とかもいいし。
“しみったれ野郎 Low and Low 俺様が通るぜ横断歩道”
もはや公共料金すらも払えねえ 東京WALKING“
っていう。これでも踏んでいるんですけども、叫びで言っているから結構見逃しがちで。
“借金取りみてえな野郎の男気が”
っていうのも含めて「男気、公共料金、東京WALKING」って踏んでいるわけですね。
DJ松永:ああ、なるほど!
“男気が イラついて 下向いて帰った”
R-指定:っていうこの “イラついて” と “下向いて” とか、実は緻密になっていて。
DJ松永:なるほど。BOSSさんみたいだな見逃しちゃう。
R-指定:そうそう!結構見逃してしまう韻があるんですよ。
で、結構好きなラインが
“アド街ック天国は地獄も凍りつく 人間交差点 全面工事中“
っていうなんか耳に残る。
俺ら梅田サイファーのメンツ、このKMCさんの曲を覚えすぎて。
KMCさんがLiveに来た時に最前列で全部かぶせて歌っていたんですよ最前列で。
そしたらKMCさん大喜びして。「お前ら、最高だな!普段よ、レーベルのやつに怒られるから脱がねえけどよ。おい、脱がねえぞ!」って(笑)
なんかいつも全裸になるのがKMCさんの恒例やったらしいんですよ。
それで俺、大阪に初めて来てくれて「脱がねえぞ!」なんて言っているから俺らも「ウエー!」って煽り続けたら「しょうがねえな!」って。
上を脱いで。ズボンも脱ぎだして、最後パンツを脱いだら股間のところに自分のレーベルのPOPGROUPっていうシールを股間に貼って隠してあって。
「ほしがりだな!」って(笑)
DJ松永:脱ぐ気だったんじゃん(笑)
R-指定:脱ぐ気やった。準備してきてて(笑)
DJ松永:しかも、自分から振ってたし(笑)
R-指定:そういう人が “ジュリアナ東京 明日からどうしよう? お昼の12時 笑ってりゃいいだろう!“って言っていたらめっちゃ元気になるというか。
DJ松永:確かに!グッと来ちゃうね。
R-指定:KMCさん、言葉のチョイスもめっちゃ面白いんでね。
ぜひ皆さん聴いてみてください。KMCさんで『東京WALKING』でした。
みんなデモとかMy spaceに上げたりはしていたが、実際にリリースまで漕ぎ着けたのはKMCだけ。
その2010年の段階では、俺はとっくにクルーをやめていたし、他のみんなも解散したりあまり活動しなくなったりだった。— KO-ney(コーニー) (@KO_ney1986) April 10, 2020
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