「WREP 第三研究室」において、ZEEBRAさん、MUMMY-Dさん、R-指定さんがオートチューンとHOOKの歌について語りました。
以下、ZEEBRA → Z MUMMY-D → M R-指定 → R
なにー?シンガー?
Z:まぁ本当HIPHOPも様変わりしたわけですよ色んな意味で。
今のHIPHOPって、音楽業界でいえばR&Bシンガーの人って本当に減ったわけよ。
M:R&BはPOPsというジャンルに飲み込まれたというかね。
Z:まぁ飲み込まれたと思うし、ただ「シンガー」って人たちが、あんまり要らなくなってきちゃってるのはラッパーがメロディーを使っちゃうから。
最近はね、それはオートチューン以降だと思うけど。
もちろん声の出し方とかシンガーはシンガーならではの出し方ありますよ。
だから同じような曲な出ても、ラッパーがやるのとChris Brownがやるのとは全然違う。
もちろん、それはその通りなんですけど、リスナーが聴いて口ずさんだりする時のキャッチーなメロディーラインところはラッパーでもやれちゃってる。
R:そうっすね。
Z:そういうことで、ラッパーの表現の幅ってのはものすごい広がったなあと思うんすよね。
M:そうだよね。
だって、今メロディーに行かないラッパーの方が少ないでしょ?
Z:少ないんじゃない。
M:ずっとspitしてて、語り的なラップ続ける人少ないじゃん。
だからRなんかもまさしくそうだけどさ、全然サビいったら歌いっちゃうみたいな。
当たり前になってるよね。
Z:当たり前になった。
でさ、俺たちの世代はさ、歌を歌っちゃいけないというか。
M:きた!きた!この話きた!
R:これがしたかった!
Z:上手く歌っちゃいけなかったんですよ。
みんなちょっと調子外れに歌うのがHIPHOPだったの。
M:そうそうそうそう。
上手く歌うとね「サムっ」みたいなノリがあったの。
Z:そうそうそう。
「え、なにー?シンガー?」みたいな。
M:あははは(笑)
R:だから俺はね、調子外れに歌うというよりか、ラップしてる時の声、発生のまんまで歌うって印象が強くて。
それはDさんのその時期の作品もそうやし、ジブさんのその時期の作品も。
でも、USはどうか分からんっすけど、Drake以降ガッツリ サビで声変わっちゃってアリ!みたいな。
M、Z:あー!!!
Z:Drakeの声の変わり身あれヤバイよね。
R:あの登場でかいと思うんすよ。
ラップはすごいLowトーンで、でもサビはHighトーンで歌ってOK。
みたいななった途端、日本でも結構ガンガン サビで歌の歌い方。
Z:俺すごく思うことは、あの人ね(Drake)歌の時は素直に声出すんすよ、ラップなったときゔぅ”っていう。
M:エッジを立たせるみたいな。
Z:エッジを立たせるの突然。
あれはズルいね!
R:ねー。
Z:でもあれがOKなったことによって、そういう幅が広がっていったなって。
だってさ、その昔のさ歌っちゃいけない時代のさ歌ってさ、
これですよ(笑)
これ、 Biz Markieのさ、クラシックの歌なんだけどこっからいきなり。
Z:あのー、「歌ってみた。」以下ですよ(笑)
R:へへへへ(笑)
M:Biz Markieってすごいブ男なんだけど、それをキャラにしてる人なんだよね。
その人がさらに調子っ外れで歌うっていう”面白み”ってさその前提ありでやっと歌えてるわけなんだよ。
Z:そうです!
だってこの曲なんかはね、全部歌じゃん。
これ当時なんかこんな事する奴なんか居なかったから。
あれ?なに?これ全部歌ってんだ!みたいな。
下手やん!みたいな。
R:でも俺が思ったのは、やっぱラップ上手く奴は全員とは言わないですけど、ある程度歌は上手い。
M:上手いよね。
R:音痴じゃない。
で、ジブさんもDさんもメチャクチャ歌上手いんすよね。
Z:いえいえいえ。
M:俺は上手くないよ!ジブさん上手い!
Z:Dとカラオケ、、
M:俺はジブさんとカラオケ行ってない。
Z:行こうよカラオケ!
R:ちょっとそれ俺もついていきます!
Z:今日行こうかこの後。
R:いきましょう!
M:行かない、行かない(笑)
Z:でもね、Biz Markieが上手いかは別として、例えばJay-Zなんかも歌う時は調子っ外れにやるじゃない。
R:はいはいはい。
Z:でも実は上手いのかもしれないね。
M:そうだよね。
だいたいラップ上手い人耳がいいから。
どういう音かを聞き取れてるし、それで自分がどういう風に乗っかっていけばいいか結局歌だろうがラップだろうがそれをやってるわけだから。
だいたい上手いんだよ残念ながら。
逆に夢のない話なんですけど。
R:はははは(笑)
Z:まあまあ上手いのね(笑)
実は難しいオートチューン
Z:でさ、オートチューンの話すると、俺もあんまやらないし、普段みんなもあんまやらないと思うんだけど。
オートチューン実はちょっと難しいってかコツがあって。
R:そうなんすよ!あれムズイんすよ。
Z:あれ実は難しいのは、わざと外した方がいいの。
わざとちょっと外した方が補正してくれるからケロケロっとした音が出るっていう。
あれってのは音階にピタッと合うように補正するもので、音階と音階の間いっちゃうと結局音痴なんですよ。
そこの音階にピタッといかない所を補正してくれる、「これはドですね、ここはド#なんですね」っていうのがオートチューン。
あの補正間がいいっていうね。
M:面白いからってね。
R:新しい音というか。
M:まあエフェクターだね。
Z:そうそうそう。
なんですけど、補正して初めてあのケロケロ声になるんで、ちょっとあえて外していく、そうすると補正されてあの音なるっていう。
なんか色んなことやってる訳ですよ、皆さん。
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